2024.Mar14①合格発表を終えた19期生へ

昨日の合格発表を終え、
全19期生の進学先が決まりました。
結果的に念願叶わず…という子も出てしまいましたが、
私は最後までやり抜いた19期生全員を誇りに思っています。
そして、
合格した19期生にも今回の高校入試では念願叶わなかった19期生にも、
是非読んで欲しいものがあります。
10年以上前に私は入試後にこちらの先生の記事を読んで深く共感しました。
人生経験が未熟な私の言葉よりもストレートに伝わると思いますので、
以下に紹介します。
今は第一線を退かれたようですが、
神奈川の「とよ爺先生」のメッセージです。
※当時から掲載許可は頂いております。

運良く合格した生徒、力及ばず不合格になった生徒たちへ
私の住む神奈川は昨日、公立高校後期入試の発表があった。
まだ受験をする受験生たちも多少はいると思うのだが、ほとんどの受験生の高校受験は幕を閉じた。
受験というものは必然的に合格者と不合格者を生む。
そこで子どもたちは人生の厳しさを知るわけである。

心ない大人たちはその両者を勝者と敗者と呼ぶ。
特に私たちの同業者の一部の人たちは子どもたちにそういうレッテルを貼る。
単に受験で言うのなら、それは勝敗ではなく、合否であり、そんな呼び方は当てはまらない。

私の教え子にも今年は合格者と不合格者がいる。
彼らと正対していた3年間を考えると、私は人間のひとりとして勝者と敗者に分けることなど出来ない。
私の目の前で最後まで頑張っていた子どもたちは、私にとっては紛れもない勝者たちである。
あまり好きでない勉強を、時間を惜しんで頑張った子ばかりであり、不安や希望が交錯しながら、目まぐるしく過ぎていく時間の中で、失いそうになる自分自身と戦い続けた戦士たちである。
私に言わせれば、最後まで戦い続けたことが勝利であり、全員の生徒が勝利を勝ち取ったと思う。
高校受験で勝ち負けを言うことは非常に早計で意味のないことである。

受験生たちよ、心ない大人の言葉で傷つく必要などない。
君たちの戦いは始まったばかりであり、これからもっと人生の中で過酷で辛い戦いが待っている。
高校受験など、サッカーの試合で言えば、相手陣内に攻め込んだくらいのもの、
野球で言えば内野安打を打たれ程度のことである。
それを持って勝ち負けを言うのはおかしいことだし、「自分が勝者だ」とか、「敗者だ」とかを、言い放つのも思うのもおかしなことだ。

運良く合格になった者よ!
君たちはこれからの長い戦いの道の起点に立ったと言うだけだ。
違う道を選んだ者を蔑むことや批判することなど出来るはずもない。
自分の歩む道が決まったことを少しの間、喜んでも良いがその道がどこに行き着くかをこれから一生懸命、考えなければならない。
また目的地が決まっても、早く着くためには自分の全身に負荷をかけて歩かなければならないのだ。
ほとんどの道はまだまだ果てしなく続き、目的地には着くまでの道のりは長い。
違う道を選んだものを蔑んだり、批判したり、笑ったりすることはその時点で立ち止まっていることなのだ。
そんなことをしていれば、それはすでに違う道を行く者に抜かれているのかも知れないのだ。

力及ばず不合格になった者よ!
君たちは違う道の起点に立っただけだ。
そしてその道は歩き方さえ間違わなければ、どんなところにも必ず行けるはずだ。
君たちは今の逆境を乗り越えて、歩き始めた時点ですでに他者に差を付けていると思う。
今は自分の気持ちが塞いでいるかも知れないが、それを割り切った時点で君たちは勝者となる道を歩き始めたのと同じ事なのだ。
大事なことはその道をしっかり前を向いて、一歩一歩着実に踏み出すことなのだ。

運良く合格になった者よ、有頂天になってはいけない。
周りのライバルだった者の健闘を褒め称え、心から感謝をしろ!
そうすれば、君と一緒歩む者が増えて、君が方向を失うことはないだろう。

力及ばず不合格になった者よ!
君たちは敗者ではない、ここまで来れたことが勝者なのである。
ゆえにこういうときこそ、前を向いてしっかり一歩を踏み出しなさい!
君たちの受けた試練や経験は、その後の君たちの人生に大きな影響を及ぼすことになるだろう。
それをプラスに変えることが出来れば、むしろ君たちの方が一歩先に行ったことになる。
神様が君たちにくれたチャンスだと思え!

毎年、受験生たちを見ると、胸が熱くなり、涙がボロボロこぼれてくる。
一途に何かをしたり、何かを目指すの者は本当に美しいものだ。
君たちはみな選ばれた勝者であると言うことを忘れないで欲しいと思う。

以上です。
後ろ向きになることなく、
新たな一歩を踏み出しましょう。
高校入試における自身の貴重な経験を次に繋げるために…

そして、
念願叶わずという生徒がいるのは単純に私の力不足です。
誰よりも私自身がこの事実と向き合い、
塾としての成長に繋げていきたいと思います。

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