貯能力を上げるために必要なこと
巷でも良く使われる「暗記」という言葉ですが、一般的には
書いたものを見ないでそらで言える様によく覚えること
と定義されています。
すると、アウトプットの方法が「書けるようにすること」を目的として覚えるのなら「暗記」は適さないのか?
なんていう思いがあって、僕は「貯能量」や「貯能力」という言葉を以前からよく使っています。
塾生に。
で、今日はちょっとそのことについてなんですが、
僕はこの「貯能力」には大きな個人差があると思っています。
それは昨日のブログにも書いたように先天的な能力(才能)も関係あるかもしれませんし、
後天的な能力(努力)も関係あると思っています。
※ただ、実際は後天的なものが大きいと思いますし、どれだけ幼少期からそういう生活・過ごし方をしたか?の方が確実に大きいと思っていますが。
で、この貯能力を上げていく…
つまり、勉強において「覚える量」を上げていこうと思う時に必要なのはやはり「反復」です。
とにかく繰り返しの頻度を上げて、「覚えるまでやる」というのが何より大切だと僕は思っています。
ここではその細かな手法については長くなるので詳細は触れませんが、
ちょっと塾生自身にも保護者様自身にも注意して頂きたいことがあって、それを伝えたいというのが今日のブログです。
例えば「40問の単語テスト」に向けての勉強でこういうケースの子が現状目立つというのをいくつか挙げますと、
(論外編)
◆そもそも練習していない。
◆そもそも練習するための時間を確保しようとしていない。
◆そもそも単語テストがあることを忘れていた。
(言われたことをやっていないケース)
◆テスト前日に一気に覚えようとしている
→継続して、反復しての練習が出来ていません。40個の単語を一日で覚えようなんて、僕の場合は自分の能力では無理です。
◆テスト前日に「模擬テスト」を自分でやっていない
→「練習」と「テスト」は別です。一番の違いは「見ながら書ける」のか「見ながらやれない」の違いなのですが、この違いを理解していない子が多いです。個別指導でもよく陥る状況ですが、説明時に解いているのは先生であり、自分ではありません。その先生が解いている過程を聞いて、相槌を打っているだけなのに「自分でできた」「分かった」という錯覚に陥る子は非常に多いですよね?
◆「以前覚えたもの」をいつまでも覚えていると思っている
→何度も言っていますが、人間は忘れる生き物です。僕は「先週の水曜日の昼食はなんでしたか?」と聞かれれば「サラダ!」と答えられますが、それは「覚えているから」ではなく「毎日そうだから」という理由でしかありません。恐らく…1週間前の昼食のメニューを覚えている人もそんなにいないでしょう(記憶しやすい他の要因があれば別です。例えば、珍しく外で食べた、など)。なのに、先週やった内容を今も覚えていると思っている…それは完全なる過信です。
結局は…
覚えるという作業、貯能力を上げていくという作業は気合いで何とかなるものではありませんし、
ちゃんと根拠をもって理的に考えていないと中々成長出来ません。
のに…やはりやってしまう「1度に30個書いてそれで終了」や「単語を書いてはいるけど読み方(意味)すら分からない」…
これでは、そもそもの目的すら追いやられてしまっています。
※単語テストの目的は、それに合格すること!ではありません。
そもそもの目的は「定期テストや実力テスト、高校入試で解答できる力をつける」ことですから。
そういう今やっている勉強の目的は忘れてはいけませんし、
勿論単語テストがあるのならその合格の為に勉強もしなければいけません。
時間が無い…
よくそういう子がいますが(大人でもいますが…そういう人の9割は実際は暇な人です)、
時間は作るものであり、有効に活用するものです。
覚える作業には時間が必要なので、ちゃんとその時間だって確保しなければいけません。
勉強全てにおいて言えることですが、
「何とかなる」
のではなく
「何とかする」
ものであるということをしっかりと自覚し、勉強に向かってほしいと思います。