テスト勉強におけるあるべき姿

理解する、覚える、実践的な問題を解く等、基本的でかつ大切な事柄が何個かありますが、
どんな問題が出てくるかを想定する」ことはそれと同じくらい大切だと思います。
(定期テストや実力テスト等の、テスト範囲が指定された場合に限ります。)
範囲が限られてくること、つまり教材が限定されるとある程度問題のパターンも決まってきます。
量をこなしていき、これを確実にものにすることができれば、
「あ、この問題解いたことある」という状態になるので、正解できる確率が高まります。
そうなるためにはある程度の演習量が必要になってくるので、効率よくこの領域にたどり着くには
テスト範囲から逆算して出てくる問題を想定することが大切です。
つまり…テスト範囲を正しく理解し、使うことが定期テスト勉強においては大切です。
理解する能力、覚える能力、実践的な問題を解く能力以前に、どんな問題が出てくるかを予想しながら学校の授業を真剣に受け
テスト範囲をじっくり読みこみながら反復練習を塾ですれば、私たち講師陣が必要以上に手をかけずとも結果は出ます。
そうすると必要になってくるのはテスト範囲とのにらめっこ、その上で作戦を立て、実行することですが、
その大切なステップを踏まずに「やれと言われたことをただやるだけの勉強」を脱却できない中学生は少なくありません。
自塾の対策特訓でもそういう生徒には口酸っぱく伝え、また講師陣にも毎日の指導MTで何度も何度も議題として挙げ、
修正を加えるべきところに日々テコ入れをしている毎日です。

中1の理科の授業では、前日に解説までした問題をもう一度、3問だけ抜粋して再演習してみると、
3問とも解けている生徒はわずか5名。うち3名は学年1~2位を経験したことのある生徒でした。
こうとだけ書くと「地力」が強いから…と思われるかもしれませんが、この結果に関しては絶対にそうではありません。
なぜなら前日の演習段階で、その3問を解くことができた生徒は1人もいなかったからです。
※ちなみに、それはそれで想定外でした。学校の授業を受けた段階で、ある程度仕上がってなければいけないラインの問題でしたが…厳しいな…
では5名の生徒は他の解けなかった生徒と何が違ったのか?
わかるまで、できるようになるまで復習をしたか・していないか
たったこれだけです。5名の生徒は授業の解説が終わった後の演習時間で、真剣に考え手を動かし時に質問を交えて
出来なかった問題を反復していたのです。そして、次の日彼らのノートを見ると、同じ問題をもう一度解き直している(1名除く)。
かたや他の「解けなかった生徒」のうち、ある子はだらけた姿勢で手を動かす気配がなく時間の経過を待っている
ある子は解説された式を考えもせず答えだけを出し、ある子はそもそも直しをすっ飛ばして別の問題をやっている
挙句の果てに次の日ノートを確認すると、解けなかった問題は直しもされずやりっ放しになっている
※全員がすべてに該当するわけではありません
というように、結局このような当たり前基準の差がすべての差につながっているわけですね。
それらすべては目的意識と意思の強さに帰属しています。
彼らの感性に訴え続けるしかありません。

一方、2年生は少しずつ「良い空気」を出す子が増えてきました。
部活や習い事で削れてしまった勉強時間を、部活が無い日に早く来たり、居残り学習を活用したりしてカバーすることや、
ToDoをやって余った時間に単語練習、漢字練習をコツコツ進めることなどが「当たり前化」されてきています。
こういう空気感は他の子にも伝染し(こういうときに一番成長を感じられて本当に嬉しい!)、クラス全体が良い雰囲気でテスト勉強を進められていると思います。
もちろん課題を抱える子も少ないわけではありません。
テスト範囲が配られたにも関わらずテスト範囲がどこからどこまでか全く把握していなかったり…
学校ワーク演習時に、学校で演習したページは丸付け・直しがされていないページが所々にあったり…
まぁ、この学年はやる時はやるしサボるときは思いっきりサボる子が多い学年なので(苦笑)、目は離せませんね(^^;)

結果が出る子と出ない子。現時点でこのままいけばハッキリ分かれてしまうでしょう。
結果が出る子は、テスト勉強におけるあるべき姿が成されているし、そうじゃない子はそうじゃないです。
結局のところ、目的を達成するために考えて行動できているか、そうじゃないか。
ただそれだけだと思います。