距離を置こう

今、私のデスクには3台のスマホと1台のタブレットがあります。
昨年も、一昨年も同様に数台のデバイスが、
この時期になると私の所に集まってきます。

受験生が自らこれらの誘惑を断つために、
私に預けてくれたものです。

今と昔では時代が違うので、
これらを中学生が持っていることはもはや当たり前になってきました。

私も少し前までは、
中学生には持たせるべきではないと考えていましたが、
今ではその考え方も変わってきています。

ですが絶対的に変わらないのは、
その所有者は生徒自身ではなく保護者さんだということです。

つまり、
子どもたちが自由に使えるのは、
親の許可があってこそだということを忘れてはいけません。

もう少し具体的に考えてみましょう。

例えば家ではスマホを肌身離さず持っているとします。
食事の時も、入浴時も、トイレに行っても、
それこそ家族との会話をそっちのけでスマホをずっといじっています。

これを見て、
もし我が子がこういう状況だったらどうするでしょうか。

私だったら有無を言わさずに取り上げます。

スマホの使用を自制できるのであれば、
少しの息抜きに使用することは問題ありません。

ですがやるべきことをやらずに、
目標との距離が離れているにもかかわらず、
スマホが逃げ道になっているようであれば、
それは即刻制限を設けるべきです。
もしくは取り上げるべきです。

その時はそれが理由で子どもと口論になったりするかもしれません。
ですが本当に我が子のことを思うのであれば、
状況を改善するために行動するということも、
子どもに厳しさを教えるということも親の務めだと私は思います。

原因が分かっているのに、
その原因を排除しないということは、
我が子を思う親としては絶対にやってはいけないことです。

少し極端ですが例えるなら、
小さな子どもが手もつながずにふらふらと道路に歩いて行ったら、
必ず親としては制止するはずです。

それができないのであれば、
我が子にスマホやタブレットを持たせるべきではないと思います。

三者面談でもそういう話をしていますが、
しっかりとご家庭で鉄の掟を作りそれを断固として守らせている場合もありますし、
約束はしたものの、子どもが次々と並べる理由を聞いて、
結局は守られていない場合もあります。

今、受験生がするべきことは志望校合格に向けて必死に勉強することです。

そのために必要なことであれば、環境を整えるためであれば、
そういうスマホとの付き合い方を徹底させることこそが、本当に愛情であるはずです。

冒頭にも書きましたが、
ご家庭でなかなかそうすることも難しいということであれば、
どうぞ塾を、私を利用していただいても構いません。

今年の受験生は特にスマホが原因で低迷してしまっている生徒が少なくありません。
可能性を拡げるためにも、出来ることは全てやっていきましょう。