覚えるべきを覚える

今日は夏期講習&定期テスト対策特訓明けの一発目の中1の通常一斉でした。

本当は…

方程式の計算までは夏休み前に1回、夏休み前半でも1回やっていたので利用からやりたかったんですが、

まぁ、忘れてるだろうな…

ということで、今日は計算から再開。

で、授業をやると案の定…

この辺の「忘れ」を良し!とはしたくないのですが、

それでも「定期範囲の為に猛烈に範囲内の学習に時間を割いていた」というのもありますので、

その辺はしっかりと考慮した上で今後の時間割も組んでいきたいと思います。

で、今日もそうでしたが、中学生のみんなは

「人間は忘れる生き物である」という前提をもっと自覚すべきだと思います。

加えて、復習回数を増やすことのみがそれを克服する為の手段であり、その頻度をあげる為の工夫をしなければならないということも…

出来ることなら、単語や漢字といった「一人でできる勉強」に関しては足枷はかけたくありませんが、

それでも「任せているとやらない(子の方が圧倒的に多い)」のが現実なのでこれまでも授業前の時間にテストを組み込んできたわけですが、

この夏休み明けからを機に、その頻度を増やそうと思っており、それは早速授業案にも反映しています。

例えば1年生なら、来週の一斉でユニット5の単語テストを実施。

今日は本文プリントの全文和訳を表現を拾いながらやったので、その中で出てきた単語を「書ける」段階まで練習すればいいわけです。

で、この練習も来週の水曜日に焦ってやる子は、まず一発合格は厳しいでしょう。

もし合格できたとしても「テスト翌日」には半分以上は忘れているでしょうし。

時間をかけて記憶することの優位性を感じて貰う為の工夫も入れていきますが、

何より大切なのは先述した様にこれを子どもたちが自覚してくれること。

で、僕らが機会を作らずとも「自主的にやる」状況を作っていくこと。

かなり困難を極めるでしょうが、ここ3~5年で「塾生の意識レベル」として引き上げていきたい段階では有ります。

結局のところ…

僕らが必死こいて考えて、必死こいて仕組みを作って、それを子どもたちが自分でやれるようにしていく…

それが塾の最終目標なのかなとも最近では思うようになってきました。

ま…困難を極めますが(笑)。

僕ら自身が高い当たり前基準を持って生徒と接し、

僕ら自身が高い当たり前基準を持って行動していく。

自覚して行動していきたいと思います。

で、余談ではないのですが、先日の新聞に有った記事について。

学力調査の結果と共に「秋田式自学ノート」というのがやけに取り上げられていました。

これに関して僕は大きな疑問を持っています。

「何を持って秋田式自学ノート」と言っているのか…

実は先般、キャンパスで某番組の取材を受けましたが(結局は自塾の撮影箇所はお蔵入りになったようですが)、

その際にも「秋田式の自学ノート」という言葉を取材者側は頻繁に繰り返していました。

で、僕は聞きました。

「何を持って秋田式と言っているんでしょうか?」と。

結局は明確な答えは無かったのですが、僕が育った盛岡市でも自学ノートはありました。

もっと言えば、先日の新聞では「学校の先生がコメントを書いている」ことを「秋田式」とも取れる表現がありましたが、

僕が育った盛岡市の中学でも自学ノートには先生がコメントをくれていました。

このように書くと批判めいたものになるかもしれませんが、

結局のところ何が秋田の小学生・中学生の学力を引き上げているのかという理由を、実は誰も掴めていないのではないか?

とも僕は思います。

※勿論僕自身も分からずにいます

実際、僕自身前職時代に「岩手・青森・秋田・宮城」と少なくとも東北4県の中学生の学習指導に実際携わりましたが、

秋田の子どもたちが突出して学力が高いと感じたこともありませんし、

入試の仕組みや学外のテストについても同様に、他県の方が分かり易くて制度として整っているという印象すらあります。

加えて…

何故小学・中学共に全国トップレベルから、大学進学率では一気に全国40番付近まで下がってしまうのか…

良い面は良い面として受け止めることも大切でしょうが、具体的課題が見える中で今後どういうものが求められるのか…

こういう議論、その問題提起ももっと為されればよいのにな~と思います。

先述の某番組の取材時にも感じたことですが、

秋田の子どもはとにかくできる

秋田の子どもたちは特別な「自学ノート」を使用している

秋田の子どもたちは塾に通っていない

とにかくこの3点に行きつかせたいようでした。

※僕は完全にその意にそぐわない解答をしていたわけですが(-。-)y-゜゜゜

勿論学校の先生方は本当に忙しい時間の合間を縫って家庭学習ノートにコメントをつけているでしょう。

でも、それが理由で全国上位なんでしょうか?

秋田の子どもたちは自学ノートをやっている(学校が圧倒的に多い)のですが、

でも、それが理由で全国上位なのでしょうか?

少なくとも、自塾生を見れば家庭学習ノートには○付けもしていなかったり、間違えていても当たり前に〇がついていたり…

おいおい、そんな勉強してちゃいかんぞ!と注意されることが多いですが…

秋田の子どもたちは塾に通っていない?

確かに通っていない子もいるでしょうが、それは市町村単位でも分析しているのでしょうか?

少なくとも、秋田市内においては新聞にあったような通塾率では絶対に無いと思います。

秋田の学力が高いという公表事実に対しての批判ということではなく…

もっとその効果を細かに検証し、更なる成果に繋げる為の一歩も必要なのではないかと…

僕はそう思います。